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 これは教科書に記載されている細胞の構造図です。この図は動物細胞ですが、植物細胞についても記載されています。もう少し複雑です。たいていこの時たまねぎの鱗葉の表皮を観察します。方法は簡単です。たまねぎの鱗葉を5mm平方ほど剥ぎ取り、スライドグラスに載せます。酢酸カーミンかけ酢酸オルセイン溶液を1、2滴かけて、カバーガラスをかけて顕鏡します。教科書に示されるような細胞構造など全く観察できません。せいぜい核が分かる程度です。それでも一度も質問を受けたことはありませんでした。教科書で学んだ染色体は全く見られません。植物細胞なのに葉緑体も見られません。ミトコンドリアも見つかりません。どうしてなんでしょうか。
レーウェンフック学者ではない学者。
 1600年代のことだ。彼はオランダの籠作り職人の子として誕生した。呉服商、織物商を生業とした。私は彼のことを専門に調べたわけではないが、何かの読み物で読んだことがあった。実に尊敬に値する人物だが私では到底彼の足元にも及ばないだろう。彼は手製の顕微鏡というより、ガラス玉顕微鏡でそれまで人類が知らなかった沢山の微生物を見つけた。精子を発見したとか、スピロヘータを見つけたとか言われるが、未踏の微生物を世界に知らしめた。口内細菌、腸内細菌の観察は今でも医学図書の土台になっているらしい。彼の死後名前は忘れたが、口腔内微生物の研究をしようとした学者がいた。しかし彼はレーウェンフックを超えることができないと思ったらしい。諦めて腸内微生物の研究を始めたが、この分野でもレーウェンフックを超えることはできないと感じたらしい。彼はついにレーウェンフックの生き方の研究を始めたらしい。こんな顕微鏡でと思えるような彼の顕微鏡を作ってみませんか。それにしてもこの時代はは細胞の発見者で知られているロバート・フックが活躍していたはずだ。彼は自作の今の顕微鏡と同じ作りのものを使った。けれども微生物を観察するという点では彼はレーウェンフックにかなわなかっただろう。
今度は青い鼻くそが見えます。赤いもっと小さい粒が数個あります。ピロニン・メチルグリーンで染色しました。この赤い粒は何者でしょうか。さて、粒の周りには何も見えませんが本当に何もないのでしょうか。何かあるかもしれませんね。で、これって生きていました。核・核小体、・細胞壁、これだけの構造では生きられないような気がします。
メチルグリン0.15g、ピロニン0.25g、96%アルコール2.5ml、グリセリン20ml混合液に0.5%石炭酸水溶液を加えて100mlとする。
細胞の構造
葉緑体は緑色タマネギの鱗葉の細胞はもちろん植物細胞です。植物細胞には葉緑体があるはずです。葉緑体は緑色をしています。しかも核の次に大きな装置です。染色しなくても観察できるはずです。でもタマネギの鱗葉の細胞には葉緑体はありません。同じタマネギの細胞でも細胞の形態がが違います。同じタマネギの細胞でも葉緑体があるものとないものとあります。どうしてこんなことができるんでしょうか。葉の横断面を観察してみましょう。数種類の細胞から作られていることが分かります。もちろん葉緑体も観察できます。
酢酸カーミンで染色しました。左と少し違います。赤色の鼻くそのような粒がひとつづつ入っています。1個とはどんな意味があるのでしょうか。どんな働きがあるのでしょうか。壊しちゃったらどうなるだろうか。吸い取っちゃたらどうなるだろうか。自由に考えたらそんなアイデアが出るかもしれません。純水50ml、氷酢酸45ml、カーミン1gをビーカーで20から30分煮沸する。冷えたらろ過をして4%鉄ミョウバン液を1滴加える。
タマネギの鱗葉の裏面の表皮をはがし水を一滴かけてカバーガラスをかけて観察しました。ほとんどフックが見たコルク片の切片の世界です。小部屋ぐらいしか見えません。ただこれでも1600年代には大発見でした。
染色によって見えなかったものが見えてきます。ミトコンドリア・・はどうすれば見えるようになるのでしょうか。
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